学校・保育・教育の体験談

新卒採用で大学の実習助手をした体験談

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プロフィール

・女性

・実習助手(理系大学)

・年収 300~400万

・22~28歳、勤続年数:6年、退職済み

 

・業務内容

理系大学といえば、学生実験や実習が必ずと言っていいほど必修科目に入っていると思います。

基本的に担当する研究室で実験の準備や進行をしてもらえますが、学科共通で行う実験・実習については実習助手が準備等を行っていました。

また、それ以外にも、非常勤講師の授業のサポート、学科運営のサポート、事務なども通常業務として行いました。

通常業務とは別に、大学の年間行事に沿って、オープンキャンパスや各種試験(定期試験、入学試験)の試験監督や答案整理、誘導など大学全体の行事を手伝うこともありました。

正直なところ、大学全体の何でも屋といってもいいくらい業務内容は多岐にわたり、また同じ実習助手でも配属先によって業務内容はまちまちでした。

 

・働ける期間

実習助手の仕事ですが助手の先生と同じく任期というものがあり、採用されると定年まで続けられるというものではありません。

所属する学校にもよりますが、助手以下は2年更新で最長〇年までと決められている場合が多いです。

特に、実習助手に関してはそれ以上に昇格できる権利が与えられていないこともあり、今ですと最長で5年まで(私が働いていたころは最長6年でした)しか務められないと決められていることが多いのではないでしょうか。

私の勤めていた大学は、どんなに優秀な人材でも5年以上の更新はしてもらえず、任期満了と共に全員退職していました。

 

・採用試験

実習助手の採用に関しては、年1回おそらく夏ごろに募集がかかると思います。

配属先の数が限られており、定員が決まっているので募集人数は若干名と記載されていました。

もし、自分の通っている大学で採用試験を受けようと思っているのであれば、在籍している学科の実習助手の方にその年の退職者の人数を聞いてみるとその年のおおよその採用人数が分かるかもしれません。

ちなみに、採用試験の内容は論文と面接を行いました。

面接は、執行部の教授およそ10名と受験生3名という集団面接で、在校生・卒業生が主な受験生ですから面接官から感じる圧は相当なものだと思います。

採用後に採用試験に関わる教授に論文や面接はどう評価されているのか聞いたことがありますが、詳細は教えてもらえませんでしたが論文も結構シビアに採点されていると言われたので、しっかりと論文(作文)の練習をしておいて良かったと思いました。

 

・向いている人

大学で先生として働くのだから、やっぱり学力の高い人じゃなければ無理なんじゃないの?と思われるかもしれませんが、実習助手の仕事自体は基本的には一般的な業務をこなせる常識のある方であれば問題なくできると思います。(一部、実験に関する知識が必要になる場合もあります)

実際に職務に就くとやはり向き不向きがあると思います。

では、向いている人というのはどういう人かというと、まず従順な人、そして人とコミュニケーションをとることが好きな人であると思います。

なぜかというと、まず実験・実習を行うにあたって先生方からの指示を間違いなくこなす必要があるからです。

実験書に書かれている通りの材料や道具などを準備し、実験・実習に備えなければ実験・実習が行えなくなってしまうので、従順に業務にあたれる人が向いている職業だと思います。

その点、私は我が強い方なので折り合いをつけるまでが大変だった記憶があります。

そして、人とコミュニケーションをとることが好きな人というのは想像ができるかもしれませんが、職員、教員、外部講師、学生、OB・OG、取引業者など多くの方と交流しますし、時にはその人たちの橋渡し的な役割をしなければならないからです。

また、先生方よりも年齢的に近いこともあり学生さんの身近な相談相手として話を聞いてあげるような機会もありましたので、親身になれる人というのも向いていると思います。

 

・働いて良かったこと

大学で実習助手をして良かったことといえば、比較的給与が安定しているところと職場の性質上、その分野の研究者たちが集まっているので様々な知識が得られるという点だと思います。

また、外部の研究・教育機関やOB・OGと接点を持てるような機会もあるので、人脈を増やすことも可能である点は良いといえるのではないでしょうか。

実際に、在職中にサポートしていた先生から退職後の仕事を紹介された方もいましたし、10~60代の幅広い年齢層の人たちと交流を持ちながら働いていくので、そこで培ったコミュニケーション力は後々どこに行っても生かせる能力なので、身につけられて良かった能力だと今でも思っています。

 

・この仕事のつらいところ

わたしが働いていた当時の大学教員は出退勤管理ではなく、出勤していることが分かるように1日1回タイムカードを切ればよいという管理をされていました。

一応、採用時の雇用条件には勤務時間のことが原則9:00~17:00と記載されていましたが・・・。

このシステム、一見すると遅刻・早退し放題!?ともとれるようなものなのですが、裏を返せば残業させ放題なのです。

そして、退勤時間が証明できないので残業しても当然のようにサービス残業となります。

今は時代的に働き方、特にオーバーワークに対してバッシングされるようになっているので、さすがに現在は改善されていると思いますが当時はこのシステムに従って実験が終わらなければサービス残業というブラック企業のような働き方をしていました。

配属される学科によっては連日残業が続き、時給換算すると涙が出るといっている先輩もいました。

 

・終わりがあるからいいこともある

終わりが決まっている仕事なので、目標が決まっていてチャレンジしている途中ですという人には最適な職場だと思いました。

かくいう私も公務員浪人をするために実習助手の試験を受けました。

教員試験、公務員試験など今年は結果が残念だったけど、次回も挑戦したいといったような方には働きながら挑戦を続けられるので条件的にいい環境だと思います。

ただ、配属先によっては勉強する時間をしっかり取れるか保証はできませんが・・・。

また、大学で対策講座などを行っている場合はそういったものも利用できる場合があるので、試験対策に職場を有効活用できることもあります。

ちなみに、実習助手は大学の教員になるので、教員の実績として加算されるそうです。

教員を目指されている方には大きなメリットになるかもしれません。

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