フード・飲食の体験談

サービス残業とタイムカードの偽装でパートを使い捨て

投稿日:2019年4月26日 更新日:

1番ブラックだったバイト先は、大学生の頃にした駅近のパン屋です。

募集内容には、通う先の大学の最寄り駅でしたが、夕方~22時までの勤務とあり、22時半の終電で余裕で帰れると考え、応募しました。

面接で聞かれたことは「22時過ぎても働ける?」でした。

その時は自宅最寄り駅の隣駅までだったら終電ももう少し遅くまであるし、隣駅から自宅近辺まで深夜バスもあるということで「毎回は無理ですが、可能です。」と答えました。

しかしここは、就業後3ヶ月以内に次々とほとんどの人がやめていくブラックバイトでした。

勤務初日、21時半を過ぎても一向に業務が終わる予感がしません。

初日だし、私に仕事を教えながらだから長引いてしまったのかな?とむしろ申し訳なく思っていました。

3人で閉店作業をし、2人は私よりはベテランの様子だったので、慣れてくれば3人で22時までに終わる業務なのだろうと思っていました。

 

しかし、10回弱ほど勤務を重ねても全く終わらない業務の量。

22時は当たり前のように過ぎて、23時を回るのが当たり前の状況でした。

終わると同時に速攻で店を出て、深夜バスにぎりぎり乗り込むという日々が続きます。

そこでふと思ったのが、「22時以降は賃金が支払われてるのだろうか…?」という疑問。

でもまわりは私より仕事もできる人たち。

しかもまだあまり仲良く無いので聞ける雰囲気ではありません。

でもここで気付きました。

ぼんやりとしていた自分が悪いのですが…。

22時半少し前に誰となくタイムカードを全員分押していたことに。

「一応残業してることは、オーナーは知っているから」などとぼやかしてはぐらかすようなことも言っていたことも。

 

1回目の給料明細書を計算してみました。

やはり22時以降はお給料は出ていない…!

サービス残業だったんだ!と気づきます。

私の顔色を察した、優しいバイト先の同僚が「ここ、残業代出ないんだよ。」と困ったような顔で小声で教えてくれました。

確かにあの業務量はベテランが規定人数の3人入っても終わるのだろうか…?と疑問に思っていました。

お客さんが少なく、特に大変ごとが起こらない日でもそうなのですから何かあったときには23時半になることもしばしばあるそうです。

ただ私は終電を理由に23時には店を出ていましたが。

そのうち働いていて、オーナーから信じられない一言が「うちは売れ残りのパン持って帰れるからそれで帳消し」というようなことをぼやかしぎみに言われました。

私は疑問と怒りとで頭が混乱しました。

残業代もでないばかりか、深夜バス代金も続くとバカになりません。

そしてついにオーナーに言いました。

「基本は22時までという契約者だったはず。終電も関係もあり毎日のように残業できない」と。

残業できないことは勇気を出しきれず言えませんでした。

そして次のバイトの日、どう対応されるのかドキドキしていました。

 

すると、22時になったとたん、私だけ帰るように先輩に言われました。

なんと他の人はサービス残業しているなか、私だけ帰るなんてできるわけない!と思いつつ無理矢理帰らせられてしまいました。

恐らくオーナーがややこしいこと言ってきた私だけ早く帰せと他の人に言ったのでしょう…。

それ以来、私だけ早くバイトを上がるという日々が続き、とてもではないけど居づらくなってきました。

それにオーナーは他にも、私には新たな仕事を教えないという遠回しな嫌がらせをしてきました。

家でパンのメニューや価格を暗記して、いち早く仕事を覚えた私でしたが、後から入ってきた数人の新人にはどんどん新たな仕事を教えるのに私はそのまま。

閉店作業などではありません。

通常の仕事ですし「○○さん、今日は新しい仕事教えるね~」とわたしの隣で意気揚々と指導していました。

 

わたしはもういづらくなり、ついに退職したい旨を申し出ました。

ただここでも勇気が出しきれなかったわたしは、オーナーのデスクに来月いっぱいで止めますというメモを残しました。

そこで相手からの反応をみることに。

「了承しました。」「来月のいつまで働けるの?」など何かアクションを期待していましたが全く声をかけられずに日々は過ぎていきました。

そこでまた勇気をしぼり、オーナーに「3週間後にやめるとメモを残したのですが…」と声をかけました。

すると「はい。」という一言のみ。

はいって何?了承したの?何なの?と思いつつ沈黙が続きましたが、「月末までよろしくお願いいたします。」と話をしました。

それも「はい。」というお返事。

もう勝手にこれはお互い確認できたという脳内処理をして店を出ました。

 

後から聞くと、ほとんどの人が3ヶ月以内でやめていく職場だそうです。

サービス残業1時間半以上はそりゃ嫌だよなぁと思います。

続けているのは、こう言ってはなんですが、高校生のまだ世の中を知らない女の子1人と社員の1人のみ。

たまにその店の前を通りすぎますが常にバイト募集の貼り紙が出ています。

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