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中学生、高校生からの夢「声優」を諦めた体験談

投稿日:2021年10月16日 更新日:

私は昔からアニメや劇が好きで、高校を卒業して声優・俳優コースのある学校に進学しました。

その後、声優にはならずに就職したので学校での体験談などを記します。

 

『良かった点』

授業では演技やナレーション、ダンスや歌など声優に関わるものを習えました。

歌の授業は二種類あり、Jポップなどの流行りの歌や個人の好きな曲を歌うボーカルの授業と、オペラや合唱曲などを譜面に沿って歌う授業がありました。

また、ラジオ実習があり私達が収録したラジオを実際に流してもらえたことは嬉しかったです。

また、希望者は学校のイベントや球技大会の司会にも参加出来ます。

私はドッチボール大会の実況を担当させてもらいました。

クリスマスにはデパートの舞台で聖歌を歌うイベントに一年生全員が参加しました。

また、私が大阪の学校に通ったからなのか、生徒全員Mー1の予選に強制参加させられました。

まさか声優の学校に行ってコントのネタを考えることになるとは思ってもいませんでした。

それらの体験でアドリブの難しさ、テンションを上げてスピーディーに解説することの大変さ、大勢のお客様に見られながら舞台に立つ恐怖など教室では学べないことを体験出来たことは本当に良かったです。

 

アニメが好きな人ばかりなので交友関係に困ることはありませんでした。

共通する趣味や話題が多かったので男女の仲も非常に良かったです。

なにより虐めがありませんでした。

本当に平和な空間でした。

 

授業の一番最初に挨拶の大切さを教わりました。

学校内では声優・俳優の仕事関係の方と会ってしまう可能性もあります。

その時にきちんと挨拶が出来なければ、相手に悪印象を与えてしまいます。

それではチャンスを潰してしまいます。

「おはようございます」「お疲れ様です」の挨拶を学校内で会った人全員に徹底するよう指導されました。

おかげで挨拶をすることが癖になりました。

地味なことではありますが挨拶はどこに行っても必要なものなので、この癖が身に付いたことは本当に良かったと思います。

 

『悪かった点』

授業の中心が演技と筋トレだったので、アフレコなどアニメに関わる授業は少なかったです。

ボイストレーニングの授業も、もっと設けて欲しかったのが本音です。

年に一回、生徒全員で公演をするのですが、それは舞台での演劇だけでアニメに関わるようなことはありませんでした。

また、入学前に手に入れた学校のパンフレットには日本舞踊も習えると記載されていました。

しかし、実際には一切ありませんでした。

本当に残念です。

 

講師にプロの声優はいませんでした。

演技の講師は大阪で有名な小劇場の俳優さんばかりだったので、少し複雑な思いをしました。

他の講師の方も大阪で有名な方ばかり。

卒業すれば東京に行く学生ばかりだと思いますが、東京と関わることはほぼありませんでした。

東京で仕事をしたい人は東京の学校に行った方が良いと思います。

 

『何故、私が声優にならなかったのか』

中学、高校の頃から声優になりたいと思っていました。

それと同時に声優として生きていくことに迷いを抱いていました。

この学校を選んだのは声優の授業を受けられる点と、進路変更をした場合に就職のサポートを受けられるからです。

二年間学んで、学生生活はとても楽しかったです。

ですが、自分の中の迷いを振り払うことは出来ませんでした。

世間一般の人と違う道を選ぶこと、家族の誰も喜ばない道に進むことへの覚悟が出来なかったのです。

そんな自分の心の弱さに負けてしまい、声優の道には進みませんでした。

その後、リラクゼーションの会社に就職しましたが一ヶ月で鬱を発症しました。

声優と就職、どちらを選んだ方が良かったのかは分かりません。

ただ、もしも声優の道を選んでいたとしても鬱は発症していたと思います。

 

『声優に向いている人』

体力のある人が向いています。

安定した声を出し続けること自体に、ある程度の体力・筋力が必要だからです。

デビューしたばかりの場合、声優の仕事一本で生活費の全てを賄えるとは思いません。

ほとんどの方は他の仕事もするようになるので、たくさんの仕事を掛け持ちするためにも体力が必要です。

体力はどれだけあっても困りません。

 

コツコツ努力出来る人に向いています。

毎日の地道なトレーニングは欠かせません。

筋トレや滑舌のトレーニングが楽しく出来ない人には向いていないと思います。

 

行動力のある人に向いています。

チャンスを見つけても、すぐに行動出来ない人や自分を売り込む力が無い人にはやっていけません。

誰かがやってくれる、仕事を持ってきてくれるなんて思っていては駄目です。

オーディションやイベントを自分で見つけて、どんどん参加するべきです。

 

前向きな人や気持ちの切り替えが早い人、メンタルが強い人に向いています。

恥ずかしいセリフを言わなければならないこともあります。

失敗したり怒られることもあります。

見向きされないことも多いです。

それでも自分を信じてやっていく心の強さが必要です。

 

『これから声優を目指す人に気を付けてほしいこと』

まず、声優になるにはお金がかかります。

専門学校や養成所に通う場合、二百万~四百万はかかります。

そこに生活費も上乗せされるのです。

親の援助が受けられるのか、自力でお金を稼げるのか。

きちんと考えましょう。

 

アニメの仕事だけにこだわらない方が良いと思います。

声優というとアニメのイメージが強いです。

ですが他にも洋画の吹き替え、ナレーション、CM、ラジオ、イベントの司会などもあります。

今の時代ならYouTubeもあります。

色んな仕事をして経験を積み、人脈を築き、お金を稼いでください。

ちなみに、ナレーションの先生の話では結婚式の司会は単価が高いそうです。

今とは相場が違うでしょうが、そういうところにも目を向けてみて下さい。

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