学校・保育・教育の体験談

元上場企業のサラリーマンが見た教員のブラック世界

投稿日:2021年9月14日 更新日:

公立の常勤講師、私立の専任教諭を高等学校で経験した元サラリーマン目線の話をしていきます。

サラリーマンの時は、ITの全盛期で翌日帰りが当たり前でした。

それでもやりがいも手当てもありました。

ブラックな仕事時間の中にも充実感はあったのです。

体調を壊して、教員世界に入りましたが、かなりブラックな世界だと分かりました。

そんな実態を暴露していきます。

 

1  サラリーマン教師

一時期使われた「サラリーマン教師」という言葉の解釈が分かれるのがブラックなのです。

教員の仕事は主に、授業、クラブ活動、校務の庶務、保護者や生徒の対応、成績処理など。

 

・教員目線では

生徒のために毎日残り一生懸命に働く姿を美徳とされます。

クラブ活動は休日返上で、指導を行う。

試験前には居残り学習などの生徒の指導を行う。

その合間に教材開発を行い、雑務をこなしとても大変だけどやりがいがある。

教員の中には教材開発まで手が回らない、クラブ活動の指導が時間外で大変、生徒や親の対応に追われるなど様々な苦労話もあります。

 

・サラリーマン目線で見れば、

教材開発は長期休暇の余裕がある時期にある程度終わらせておく。

クラブ活動の練習など効率的に時間を決めて行う。

試験前に居残りしなくてよいように授業の腕を上げて、生徒の学力を伸ばす。

生徒や親の対応もできるは範囲をあらかじめ決めておく。などと対応していきます。

 

どうしても突発的な仕事は仕方ないですが、ある程度は決めることができるはずです。

実際に企業では1年通じて、分かっている仕事なら早め早めに対応計画をして生産性を上げるのが企業です。

それでも対応できないものは残業など仕方がないのかもしれません。

 

しかし、教員はそんな事をしている人の方が少ないです。

ほとんどの教員は、前日に翌日の教材開発。

授業は慌てて作った教材で、授業して分からない生徒が出てくる。

クラブ活動はつきっきりで対応します。

自分が指導を行いたいクラブ活動は別ですが、そうでなければ見ているだけです。

その時間に雑務を終わらせることも可能なのです。

でも、教員は怪我が起きないようにと責任を持たされるのも事実です。

怪我が起きないように見る傍ら、教材開発など行おうと思えばできるのです。

それをしないで、クラブ活動後に教材開発を行います。

当然、時間が足りません。

そうなることが分かっているならば、長期休暇に準備をしておくなどできるはずです。

でも、ほとんどの教員は長期休暇中に何もしません。

サラリーマンと同じように生産性を上げる事ができる教員は、比較的早く帰ることも可能です。

そんなサラリーマン教師は世間的に悪人なりがちなのも事実ではないでしょうか。

実際は、サラリーマン教師は優秀なのです。

2  ブラック教員の実態

時間をかけることが美徳とされる教員世界。

優秀なサラリーマン教師が淘汰されます。

淘汰される教員の末路をお話ししていきます。

働き方改革などで、多少は早く帰ることが認められる時代になりました。

しかし、学校に長くいることが美徳と思う教員は数多くいます。

そんな教員はなぜ早く帰らないのか?

また、非常に仕事が遅く回らない人もいます。

ただ、中には本当に仕事が多く、こなせない人もいます。

また、仕事がないのに学校に残る教員もいるのです。

なぜこんなことが起きるのか。

仕事がこなせないほどの仕事があるのは、仕事をしない教員がいるからです。

仕事をしない教員の分が特定の教員に押し付けられるのです。

正直いじめだと思いますが、若い教員や講師など立場の弱い教員は、仕事がどんどん増えるのです。

実際に仕事を断ったり、会議などで反論すると陰湿な嫌がらせをする教員も多くいます。

例えば、挨拶をしない。

必要なプリントをもらえない。

みんなに配布のお土産なども一人だけもらえない。

何か提案したら徹底的に否定されるが、他の人が同じ提案をしたらあっさり認められる。

など、子供じみたものばかりです。

逆に、ベテランの教員はどんどん仕事を他に回すのです。

「若いうちはいろんな経験が必要」

「講師のうちは勉強」

「生徒のためだから」

などと都合が良い言葉で仕事が回ってくるのです。

そのためにある程度仕事をこなせる人にどんどん仕事が増えてくるのが実態なのです。

そんな状況でも管理職は何も言いません。

ある定年退職をした管理職は

「校長になりたければ、自分で責任を持たず、失敗をしないこと」

と言っていました。

また、仕事がないのに帰らない教員は、職場以外に居場所がないのです。

良くあるのは、クラブ活動に熱をいれて家庭をおろそかにする。

家庭放置で、自分がやりたいクラブ活動を指導して、休日も返上。

その結果、家庭には自分の居場所がなくなります。

そのためより一生懸命にクラブ活動に取り組むのです。

また、若い先生の中にも

「休日も出勤することは、管理職はみてくれているのか。」

という人もいます。

自分が休日も仕事をしている事をアピールしているのです。

アピールしないと報われない先生もいるのは確かです。

しかし、そんな評価を期待していることがおかしいとは思わないのです。

もしこれが企業なら、無駄な残業をする人は当然・・・

自分ためにしか考えていないブラック教員が多くいるのです。

 

〇教員目線のまとめ

サラリーマン教師はダメ教師

自分を犠牲に生徒のために時間を使う教師

 

〇サラリーマン目線のまとめ

サラリーマン教師は優秀

ブラックな教員の方が認められている

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