・未経験、無資格で医療事務になりました!
医療事務の現場は、私のように何も知識がない状態から飛び込んでくる人が多いと感じました。
というのも、例えば皮膚科と精神科では、まるで事務処理が異なるからです。
また、医療機関ごとにレセプトコンピュータも違うので、経験があれば即戦力!といった現場ではないことが多いです。
また医療事務の資格は民間のものなので、取らなくても医療事務として働くことができます。
勉強量が多い割に、実際に現場で使う知識は、10分の1以下でした。
医療事務のテキストよりも、薬価の点数表や、医療報酬の本を開くことの方が圧倒的に便利です。
しかし、経験や資格が全くの無意味な訳ではありません。
どの科を標榜していても変わらないものもあります。
例えば保険制度の仕組みは、普段あまり意識していないので、こういった職業について始めて知ることも多いです。
実際患者さんの中には、保険制度を理解できておらず、国保も社保も加入している状態の人などもいました。
また、経験者の場合、パソコンそのものの扱いに慣れていることが多いです。
今の時代、大体の病院はレセプトコンピュータを使っています。
その時に必要なのは、パソコンスキルです。
もし前の職場でもパソコンを使っていたのなら、アピールポイントにできると思います。
・医療事務に向いている人は、気持ちの切り替えが早い人
病院に来る人って、どんな人でしょうか?
具合が悪い人が多いですよね。
中には定期通院しているので、意外と元気な人もいますが、みなさん何かしら不調を感じて病院に来院されます。
つまり、患者さんは来院された時点で、すでに機嫌が悪い方が多いです。
時々理不尽に怒鳴られることもあります。
医療事務は事務という立場のせいか、若い女性の割合が多いせいか、最初の窓口だからか、医師や看護師よりも、暴言を吐かれることが多いです。
そういった時に、誠実に対応するのはもちろん大切ですが、その後の自分のメンタルの持ちようが意外と重要です。
私が知る限り、医療事務を長く続けている人はさっぱりしている人が多いです。
患者さんに理不尽な扱いを受けても「まぁ、そんな日もあるよね」みたいに次の会計では普段通りに戻ります。
気持ちの切り替えが、非常に上手な人が多い職場だと思いました。
・医療事務の収入や待遇について
医療業界でなくとも、医療事務の収入は低いです。
企業でみれば一般職に当たるので、仕方がないことかもしれません。
初任給で額面20万円以上を提示しているところは、私は美容外科などでしか見たことがありません。
地方でも都会でも、あまり変わりません。
そのせいか、実家暮らしの女性が多かったです。
福利厚生は、病院やクリニックによるので、きちんと調べた方が良いです。
医師国保の場合もありますし、社保に加入できる場合もあります。
また、小さなクリニックの場合、雇用保険には入っていても、厚生年金には入っていない場合も多いです。
そうなると低い給料から、国民年金の納付をしないといけないので、実質の年収はもっと下がることを意識した方が良いでしょう。
・医療事務の人間関係は基本女性相手
医療事務として働く人たちは圧倒的に女性が多いです。
管理職のみ男性で、後は全員女性なんてこともザラにあります。
なので、女性の中で人間関係を作っていくことが主です。
女性だらけだといじめなど心配されるかもしれませんが、意外と共通の敵が多いので、仲間意識の方が強いと思います。
また、さっぱりした性格の人の方が長く勤めているので、そういう意味でも割と付き合いやすい人が多いです。
何故かはわかりませんが、学生時代ヤンチャしていた人も結構います。
意外とそういう人の方が、融通が効いて優しいことも多いです。
連携することもありますが、基本パソコンに向かっての作業が多いので、そこまで人間関係で悩むことはありませんでした。
・医療事務で身につくスキルは?次に活かせる?
医療事務で働いていた人は、次も医療事務を選ぶことも多いです。
若いうちは未経験無資格でも雇われる可能性は高いですが、年齢を重ねると経験者の方が雇われることが多いように思います。
同じ科に行くのは求人数的に難しいので、別の科に行くこともある程度考慮した方が良いでしょう。
別の職に就く場合でも、例えば調剤薬局事務や登録販売者、医療補助など、何かしら医療関係に携わったままの人が多いとも思いました。
医療事務として働いていると、薬の知識に詳しくなり、社会保障制度に詳しくなります。
そうして身についた知識を活かせる職を目指す人が多いのかもしれません。
実際に私も登録販売者の資格を取ることができました。
また、そもそも業界の空気をわかっているから安心感があるのかもしれません。
また、医療事務は受付でもあるので、受付関係の職へ転職した人もいました。
電話対応や、医師との連携などのスキルを考えると、医療事務の経験は受付でも活かせると思います。