美容・理容・サロンの体験談

48歳の転職。娘のために美容業界で働いてみた

投稿日:2021年9月24日 更新日:

・48才の転職

約10年間、金融・保険や、健康食品、化粧品等の営業職に就いて日々、給料日に向かって走り続けていました。

高校生の娘が進路で美容専門学校を選択したのをきっかけに、母親の自分も美容室や、エステの情報誌、ネット情報が気になりだし、同時に通勤距離が短い職場への転職を考えていました。

転職サイトで近くのエリアを検索したところ、近くのショッピングモールにテナントで出店しているコスメ&エステのショップで商品の陳列と販売業務で基本給が24万円の求人がありました。

実際に下見と募集要項を細かく確認をしてサイトから応募後、オーナーとの面接。

エステのお客様の新規獲得と、簡単なエステマシーンを使用する施術が要求される内容で、給与面からみても営業しないといけないのは覚悟していましが施術については正直に出来ないと伝えました。

しかし、きちんと研修があるので出来るようになると言われ、今までも営業でノルマは当然で行動と精神面のコントロールは、トレーニングを受けてきていたのでやってみようと思いました。

エステの施術は全く未経験なので、責任が取れない未経験者には大したことはさせないだろうと思っていました。

 

・エステ新規顧客獲得の営業

初日に店長と他のエステティシャンの人から、基本の開店から閉店、レジ、エステのお客様の受付、予約、接客対応沢山を教えてもらいあっという間に一日が過ぎ、その後も覚える事が沢山でいつも神経が覚醒状態でしたが娘の行く業界だと思い、頑張りました。

業務に慣れると同時に、すぐに新規顧客の獲得を要求しているのがわかりました。

店舗の広告を見ているお客様に声かけとキャンペーンのチラシを渡して、先ずは会話をする事から。

これまでの様々な営業経験や、若い人には出せない話しやすさが功を奏して、エステを実際に体験してみようとさせる能力が開花していくのを実感しました。

・ノルマのエスカレート

新規のお客様が、毎月だんだん増えてきて、店長もオーナーも喜んで褒めてくれていたので、20才も下のエステティシャンの人達の中に入って、自分の役割を果たせた様子で安心しました。

ですが、だんだん収益の内情が分かり始めて、新規のお客様が申し込んできたお手入れに、上乗せしていく方法で売上を向上させていく事が必要になっていきました。

フェイシャルもボディもいろいろな効果と施術を勉強して、特殊な技能資格も必要になってきたのです。

その為に、会社へ技能資格の為の授業料を支払って、業務時間の合間に単位方式で取得していく事になりました。

娘の美容専門学校の授業料に比べれば10分の1程でした。

実際は論理はそれまでの健康と美容食品の営業で身に着けた内容の方が深い内容で、実技も簡単な事しかなく、ほとんど自分で練習でしたので、全く騙されたような講義でした。

お客様への施術をしながら、悩みに応じて生活習慣のアドバイスや、効果のあるお手入れを提案して、上乗せをして料金もその都度支払って頂く事もできていきましたが、高い金額を払って、効果が出なく、クレーム対応も多く、売り上げのノルマの達成が、今までの営業職の中ではなかった非常に厳しい状況になっていきました。

 

・コロナの影響で救われました。

人と人が近くに寄れない状況という世界になっていくとは誰も予想できず、お客様への対応も細心の注意が必要になり始めました。

この業界はどうなるのかと思っていましたが、初めの頃はあまり情報もなく逆に一時はお客様が行くところもないからと、この間にお手入れしてほしいと増えました。

しかしだんだんニュースや緊急事態宣言で、来店される方が減っていき、契約のキャンセルも増えていき、しばらくして私に支払っている給料が出せないと言われ解雇になりました。

急に仕事がなくなった事よりも、私自身は、100万以上かけて頂いたお客様方より、肌も体型も若返りましたので、もう思い残す事はないのと、エステティシャンと営業の仕事を辞められる事にほっとしました。

今は、また近くの食品の通販会社に入って営業職に就く事ができました。

短い間でも実店舗での営業と美容の技術職を体験して、世の中の美容業界の方々の実情を知れたのはよかったです。

お客様の悩みを改善して喜んでもらえるやりがいの反面、売上、お客様のクレーム、技術の取得に対しては、とても安価な収入では耐えられるものではない事を実感して、娘には就職する時には母親の体験を活かしてもらうようにします。

 

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