私は現在47歳の男性です。
今は普通の会社員をしていますが、15年前に会社を辞めてから7年程無職で過ごしました。
その時の体験をお話します。
・辞めたキッカケは上司のパワハラ
当時就いていた職業は、カラオケ機材の営業です。
顧客は宿泊施設から飲み屋までと色々あり、飲み屋さん相手なので仕事が終わるのは深夜0時以降とハードスケジュール。
ただ私は夜型人間だったので、時間的には大丈夫だったんですよね。
しかし上司のパワハラが酷かった。
それなりの営業成績をあげていても、上司の態度は高圧的ですし大声で怒鳴り散らす事もしばしば。
丁度この頃会社では人員整理が行われていたので、このまま上司の下で仕事を続けるよりは転職した方が良いと判断して会社を辞めました。
・すぐ転職しなかった理由はネットゲーム
当時私は32歳という年齢でしたし、焦って今すぐ就職しても数ヶ月後に就職しても似たようなものだろうと諦めて退職後のんびりしてました。
失業保険が降りてるうちはブラブラしていてもいいかなと。
幸い自宅は持ち家ですし、車のローンもありません。
支出は毎月の光熱費・食費と多少の遊興費程度だったので、失業保険の支給額でも貯金が出来る程余裕がありました。
そして丁度この頃、ネットゲーム(MMORPG)にハマってたんですよね。
MMORPGが私の無職期間をズルズルと引き延ばしていきました。
退職前の私の仕事は午後2時~深夜1時ぐらいまでした。
深夜1時に仕事を終えた所で、時間の合うの友人なんていません。
起きてる友人がいても、明日朝から仕事だから~と断られるだけ。
そんな私に都合良かったのは、ネットゲームのMMORPGです。
MMORPGはネット経由で色んな人と遊べるRPG系のゲームなんですけど、これがヤバかった。
私の狭い交友関係だと深夜1時ともなれば友人みんな寝てますけど、MMORPGだと別。
私のように深夜に仕事が終わる社会人、朝までゲームプレイする学生、年金生活のシニア層、ニート等色んな人がいますからね。
深夜どころか平日日中でも色んなプレイヤーがいますし、ついつい現実逃避してそのままズッポリとMMORPGにハマってました。
もちろん生活出来るからとはいえ、いつか失業保険は切れます。
預貯金もあるとはいえ、死ぬまでそれで生活出来るわけではありません。
冷静にあるとヤバイな~と焦るものの、MMORPGプレイ中はそういう事を忘れられるのでズルズルとプレイし続けました。
・気づけば無職のまま7年経過
MMORPGを続けた結果失業保険は切れ、収入のない状態で出費だけがかさむ状態になりました。
でも当時預貯金は3000万円以上あり、親から受け継いだ家もあります。
多少焦りはするものの、経済的にはまだまだ余裕。
ハローワークで求人検索をするものの、求人欄を見るだけ見て何も行動を起こしませんでした。
不安になってきたらMMORPGをプレイして現実逃避し、そのまま1年、2年、3年と気づけば7年経過してました。
ここまで職歴が空いてしまうと取り返しはつきません。
しかもこの7年、MMORPGばかりしていて引きこもり状態です。
今更仕事なんて出来るわけがないと弱気になり、ますます再就職しようという気がうせました。
・大叔母が亡くなって覚醒する
これだけ無職期間が続くのって異常です。
本来なら親から色々言われて求職活動をするんでしょうが、私の両親はすでに他界していました。
貯金はあるけど、すでに1000万以下まで目減りしており尻に火がついた状態です。
仕事をしないといけないとわかりつつも、弱気状態なので求職活動もせずMMORPGをする毎日。
そんな私を覚醒させてくれたのが、大叔母です。
大叔母は老人擁護施設に入居して暮らしていたのですが、大叔母が熱中症で倒れて救急車で運ばれて緊急入院します。
その報せを聞いて私も病院へ駆けつけるものの、祖母は意識不明の重態。
結局意識が戻らぬまま三日後に亡くなりました。
その時に大叔母から言われてた事が頭の中をグルグル回ったんです。
大叔母の見舞いに行くと、大叔母からいつも言われました。
仕事しろ、仕事しろ、年取ったら就職先見つけるのも大変だから早く就職しろと。
でもこの時はその言葉を受けても求職活動をしませんでした。
結局あれだけ大叔母に心配してもらったというのに、心配させたまま大叔母をあの世へ旅出させてしまったんだなと深く後悔しました。
7年も無職を続けていれば再就職するのが難しいのは当然。
というか私の場合は自業自得です。
なりふりかまってられないとやる気が入り、最初は駅近くの駐輪場でバイトを始めることに。
この時私は39歳というイイ年したオッサンでしたが、7年間無職だった為にこういうバイトしか見つかりませんでした。
そのまま1年程真面目に駐輪場で勤務を続けた後、今の会社へと転職しました。
MMORPGにハマってなかったら財産を食いつぶすこともなく、今よりはもうちょっと良い会社へ就職出来たのになと後悔しつつ生活しています。