営業の体験談

若い世代の仕事探しは失敗しても得るものはある事例

投稿日:2024年6月3日 更新日:

・プロフィール

営業職

正社員

勤続年数3年

23歳から26歳まで

男性

年収220万円

ボーナス無し

手当は交通費のみ3000円

 

・入社に至った経緯と初日に驚いたこと

大学を卒業してから仕事探しに非常に苦労しました。

当初から営業職を希望していたのですが、求人雑誌からこの会社の募集を見つけて応募したことが始まりです。

取り扱い商品が観光土産で菓子類と雑貨類などかなりのアイテム数があり、募集記事にも誰でも簡単ですという記載もあったことで、元々興味のある業界だったので面接に呼ばれた時にはチャンスと感じました。

無事に面接を終えて翌日には採用の連絡があり、翌週からの勤務になりました。

初日は挨拶を行い、私としてはやる気満々だったものの、面接をして下さった課長が社長から呼びつけられ、「なんであんな奴雇ったんだ!」と叱責されていました。

社長は他の社員と同じフロアで40名程度の社員とは背の低いパーテーションで仕切っているだけだったので、その言葉は全員に聞こえていました。

私は動揺のあまり汗が吹き出してきて、与えられたデスクの上にボタボタと汗が落ちる程でした。

この時点で弱気になるのではなく、逆に見返してやろうという気持ちが強くなったことは懐かしい記憶です。

 

・与えられた仕事内容でブラック企業だと確信

観光土産品を土産物店や売店に卸すことが業務内容になるので、担当エリアは観光地だけです。

ところが私に与えられた仕事は会社のある市の隣の市で運行している大型フェリー内の売店さんや、同市の百貨店、温泉街の売店など全部で40店舗程度ありました。

ブラックさを感じたのは、大型フェリーの仕事にあり、入港する時間に合わせて納品を兼ねて営業に行くことが求められました。

朝は6時20分までに港に行かなければならず、日中は12時の便と14時の便、更に17時の便、20時の便があり、会社の上司からはタイムカードを押すなと言われたことを初めて分かりました。

1日の流れは4時半に起床し、港に向かい、日中は大型フェリーの入港時間を避けて他の顧客回りをし、17時の便と20時の便を終わらせて帰社すると、既に22時半となっておりました。

他の社員は当然ながら全員が帰宅しています。

 

・時間的なダメージはあっても楽しめたこと

長時間の勤務になることから、日中に空き時間があれば営業社内で仮眠を取るなど自己防衛を行ってきましたが、問題となっている大型フェリーの仕事は、納入業者が数多くあり、競合他社の他、飲料メーカーの営業さん、食材卸の営業さん、書籍を扱う営業さんなど皆さん同じ時間に集合します。

納入する商品は大きなカゴに積み込んで、クレーンで船の上まで持ち上げて全員で売店へと人力で搬入する作業が必要でした。

一見すると過酷な仕事と感じますが、実際には他の業者さんとのコミュニケーションが非常に楽しく、冗談がいつも飛び交うような状態だったのでいつしか楽しさを感じるようになりました。

17時の便からは他の業者さんは別の営業マンが担当していたので、20時の便まで1人で担当している私は全ての業者担当者さんと仲良くすることができ、ブラック過ぎても営業職の醍醐味を感じることもできました。

 

・退職に至った経緯と腹が立ったこと

朝は4時半の起床、帰宅時は23時半というハードな勤務ではありましたが、大型フェリーの売店さんだけではなく、温泉街の売店さんなど殆どの顧客先で前年度比を大きく超える売り上げを達成し、当時は他の営業職の先輩たちも数字を落としている中、私は最大で前年度比160%を記録したこともあります。

十分な営業能力を身に着けることができた時点で辞職することは入社日に決めていたので、切りの良いタイミングで辞表を出しました。

すると課長や社長の態度が一変し、パワハラ行為や公序良俗に反する行為を行ってきたことで遂にキレてしまいました。

初日には無礼な言動を行っておきながら、数字が上がり辞職すると分かったことでキレてしまったことは当然だと感じています。

そもそも交通費は3000円しか受け取っていませんが、実際の交通費は2万円を超えています。

当時は労基署に行くという知識が無かったので半分はクビという形で退職に至りましたが、今現在は会社に対して恨みや怒りはなく、逆に良い経験をしたと感じていることは事実です。

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