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うつ病で仕事を辞めて、生活保護を受けた時の体験談。

投稿日:2019年4月11日 更新日:

うつ病になって仕事を辞めました。

私が働いていた会社は最近周知されてきたいわゆるブラック企業で、残業時間も月に100時間は超えるし、家にもなかなか帰ることができないような所でした。

そんな中で徐々に体調を崩していって、仕事中に涙が出止まらなくなったり、物事の判断に時間がかかったりして仕事のミスが多くなりました。

そんな使えなくなった人間に対して会社は厳しく、色々な理由を無理矢理に付けて解雇されました。

今思うとそのまま無理に仕事を続けるのはやはり無理だったと思うので、あの時にブラック企業を辞めてよかったと思っています。

 

仕事を辞めた後転職活動ができない。

仕事を辞めて、ゆっくりと休養を取れば体調も回復してうつ病も治る。

そのあと転職活動をしようと考えていました。

それまでの生活費は雇用保険を利用して、失業給付金を貰えれば貯金も合わせて次の仕事が見つかるまでは大丈夫だろうと考えていたのです。

体調は相変わらず最悪で、食欲が全くなく夜は眠れず家にこもって一日中寝込むことが多くなりました。

何とか失業給付金を貰おうとハローワークに行ってみると、失業給付金はフルタイム働くことができて直ぐにでも転職活動ができる人が貰えるものだと言うことが分かり、うつ病が治った時に失業給付金が貰えるように給付の延長申請をすることにしました。

それでも私はうつ病なんて長くても三ヶ月くらい寝てれば治ると信じていて、うつ病が治ればまたフルタイムで働けると本気で思っていました。

 

長引く療養生活、何もしなくても貯金が減っていく。

療養生活が続いていました。

その時私が住んでいたのは東京23区内にある小さなアパートで一人暮らしでした。

何もやる気が出なくて一日中布団の中で寝ていました。

あっという間に昼と夜が逆転してしまい、夜になんとか動けるので着るのもとりあえずコンビニに出かけて食事を買って食べていました。

夜に眠ろうとすると全く眠れなくて、焦燥感や会社で働いていた時の嫌な思い出が蘇ってきて辛い時間でした。

部屋も荒れ放題、お風呂に入りたくないので衛生面も最悪でした。

こんな生産性が全くない生活でも、毎月家賃を始め電気代などの料金を請求されてどんどん貯金が減っていきました。

東京に住んでいると息を吸ったり吐いたりするだけで月に約10万円かかるのです。

私は「うつ病なんてすぐ治る」を考え直す必要があると思うようになりました。

 

親に生活費を借金する。

貯金の底がつく前に、実家にいる母親にお金を貸して貰えないかと頼みました。

自分の今の状況を説明すると母親は私に数ヶ月分の生活費を貸してくれました。

そして「これで足りないなら実家に帰ってきなさい」といいました。

私はなんとかうつ病から立ち直ってまた東京で働くつもりだったので実家に帰るという提案は受け入れたくありませんでした。

かと言ってうつ病はただおとなしく寝ているだけでは全く直りませんでした。

食事や水分すら摂取する気力が無くて、どんどん痩せていきました。

私のアパートの近くに住んでいた妹が見かねて週一回ほど身の回りの世話をしに来てくれました。

お風呂にもなかなか入れない私の世話を良くしてくれたといまでも感謝しています。

精神科には通って居ましたが私に合う薬がなかなか無い様で、副作用で余計に眠くなったり考えがまとまりにくくなったりするのが嫌でした。

会社を辞めてから6ヶ月が経とうとしていました。

 

生活保護を申請。

うつ病は治る目処がまったく立ちませんでした。

母親に借りた生活費も無くなってきて、1度はもう実家に帰ってしまおうかと考えましたが、高齢の両親にこれ以上負担をかけるのはどうしても嫌でした。

なんとか生活を立て直さないとと焦っている時に、自立支援医療の申請にお世話になった保健士さんが生活保護を申請してみては?と言っていた事を思い出しました。

区の保健所で相談をすると今の私の状況だったら申請できるかもしれないと言われたので、書類を準備し申請をすることにしました。

文章で書くとあっという間ですが、保健所に足を運ぶ、書類を用意する、どれをとってもあの時の自分にはこなすことがとても難しく、何度も日延べをしたりしました。

そして生活保護のお世話になることになったのです。

 

引越し費用を貯金して実家に帰る。

生活保護を受けるようになっても私のうつ病は回復の兆しを見せませんでした。

あいかわらず一日の大半を寝ていて外出してお金を使うことがなかったので、食費を引いても生活保護で支給されたお金が毎月余っていました。

会社を辞めてそろそろ2年が経とうとしていた時、私はようやくうつ病の恐ろしさを理解しました。

自分の努力ですぐどうなるものでは無いと悟ったのです。

私は余ったお金を少しずつ貯めて、実家に帰ろうと思うようになりました。

10年近く東京で暮らして働いてきたので、未練が無いと言えば嘘になりますが、これ以上家族に心配を掛けて生活保護のお世話になる訳には行かないと思ったのです。

引越しのための荷造りは長期間寝込んで体重が10kg痩せた体にはとても大変な作業でしたが、妹や友人が手伝ってくれてなんとか引越しトラックに載せることが出来ました。

 

仕事を辞めて6年経ちました。

実家に帰って少しずつ、ほんの少しずつ元気になってきていますが、かつてのようなフルタイムで勤務するのはまだまだ難しいです。

働いていた頃と生活が大きく変わりました。

時々このままでいいのかと焦ることもありますが、現在できることをしっかりやっていこうと思います。

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